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2023年12月11日

2023年11月19日(日)に大阪の舞洲「空の広場」で「昭和レトロカー万博2023」が開催されました。その様子をお伝えします。(レポート:編集部)

今回で5回目となるこのイベントは「昭和レトロカー万博」のタイトル通り、車だけでなく昭和の雰囲気を懐かしんだり楽しんだりする方々や、親子連れなど多くの来場者でにぎわいました。
乗用車をはじめとして、商用車、トラック、バスなど様々なジャンルに富む展示車両は、このイベントの大きな特徴のひとつと言えます。
2022年のイベント紹介同様に、今年も会場で気になった展示車両を紹介してゆきたいと思います。まずは「I’m march」と名付けられたこの車からです。「ノスタルジックとモダンの調和」をテーマに製作されているこの車は、一見フェアレディSR311に見えますが、よく見るとベース車両がマーチだと分かります。
この車は日産京都自動車大学校の学生が製作したものです。同校の広報部長の新倉道代さんにお話を聞いたところ、学生自身が“どういう人がどんな車に乗るのか”などの市場調査から始め、この車を企画して完成させ、ナンバーまで取得したそうです。
製作した学生の皆さんの集合写真が飾られていました。
次はスズキジムニー1000ピックアップです。オーナーの上田重貴(うえだ・のりたか)さんは北海道から参加されました。上田さんによるとこの車は国内販売台数が321台とのこと。なるほど見たことがないのもうなずけます。
ジムニーよりホイールベースも少し長く、荷台はキャリーの荷台を少し短くしたものを流用して製造されていると教えてくれました。
こちらは初代スバルサンバー(左)です。2代目サンバー(右)も隣に並んでいます。現在のサンバーはダイハツのOEM車となりましたが、リアエンジン搭載の個性的なサンバーファンは、今も多数存在しています。
オーナーの産形裕一(うぶかた・ゆういち)さんは大のサンバーファン。この初代サンバー以外にも、サンバーディアスの最終型も所有しているとのことでした。
サンバーと同じく、今はOEM車となったマツダボンゴ。その初代ボンゴも参加していました。当時、キャブオーバー型のパイオニアとして一世を風靡し、ワンボックス型の代名詞にもなりました。
ボンゴは車中泊仕様になっていて、助手席には森昌子さん(のパネル)が座っていました。ボンゴやワンボックスについて詳しく知りたい方は、三樹書房M-BASE「日本のワンボックス/ミニバン史」をご覧ください。
2サイクルエンジン搭載の、貴重なスズキフロンテ800。オーナーの山本登(やまもと・のぼる)さんはNHK「さがせ!幻の絶版車」にも登場されています。この番組の後、2回エンジンが壊れたそうで、何とか自分で部品を組んで2023年7月に再復活させたと教えてくれました。
ダッシュボードにはピストンも飾られてました。山本さんによるとフロンテ800は全国で4台はあるとの情報ですが、そのうち2台はどこにあるのか把握できていないそうです。
こちらはスバル2代目レオーネの2ドアハードトップ。「オーナーはニュージーランド在住の友人で、乗れないため預かっている」とは田中雄大(たなか・ゆうだい)さんの弁。田中さん自身もレオーネワゴンを所有しているというスバルファン。
今回は東京から高速道路を使わずに下道を走って会場まで来たそうで、「来年は自分のスバルレオーネワゴンで参加したい」とのことでした。
ここからはオーナーさんには会えなかったものの、気になった車を紹介しましょう。まずはグッドデザイン賞も受賞している日産フィガロ。日産のパイクカーの1台です。
このフィガロはワンオーナーカーと説明されていました。ダッシュボードにはフィガロのミニチュアが並んでいました。
こちらはホンダ初代シティターボ。“トールボーイ”として人気を得ました。
シティにも積み込めるモトコンポも一緒に並んでいました。
次はいすゞ2代目ジェミニのイルムシャーR。「街の遊撃手」のCMを思い出す人も多いのではないでしょうか。
マツダ4代目カペラ。4代目カペラは第3回日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
同じくマツダ初代ファミリアクーペ。よく見ると左ハンドルです。
三菱5代目ギャランΣ。かつては小型タクシーとしても活躍していました。
2代目フォルクスワーゲンゴルフ。新車から37年間乗り続け、走行距離は60万km!
今は消えた車名の1つとなった日産の歴代セドリック/グロリアが4台。右から130型、230型、330系、Y31型。
こちらは今も名前が受け継がれているトヨタクラウン。通称“クジラ”と呼ばれた4代目。
ダイハツミラウォークスルーバン。運転席ドアがないのがわかりますか。
ダイハツフェロー。ダイハツの最初の軽乗用車です。
トヨタ5代目スプリンター5ドア。この車からセダン系はFF(前輪駆動)になりました。
「新車」のプレートがある、マツダB600。
トヨタセリカXX。2代目セリカをベースに6気筒エンジンを搭載。北米では「スープラ」として販売されました。
ホンダバラードスポーツCR-X。1986年度ホンダがF1チャンピオンを獲得した時の記念限定車だそうです。
子どもたちに大人気なのは、やはりはたらくクルマのようです。
三樹書房/グランプリ出版のブースも多くのお客様で賑わいました。書店ではなかなか見ることが出来ない書籍も、この日はじっくりと見ていただけました。先行販売やミニカープレゼントなども好評でした。

大阪の秋のイベントとして定着している「昭和レトロカー万博」は、自動車だけでなくたくさんの「昭和」の雰囲気が感じられ、楽しめるイベントとして定着しているようです。

三樹書房 編集部

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