2022年2月25日
第41回JAIA輸入車試乗会が開催されました。「レンジローバー・スポーツSVR」の試乗記をお伝えします。(レポート:武川明)
レンジローバー・スポーツ SVR
全長4480mm、全幅2020mmという巨体に、排気量4999ccの水冷V型8気筒エンジンとスーパーチャージャーを組み合わせた、今回の試乗会でも最も大型の部類に入るであろうSUV。価格も2165万円と破格である。大きなクルマにふだん乗り付けてない身としてはさぞかし緊張を強いられるだろうとドライバーズ・シートに乗り込んでみると、そんなことはない。ほんの数百メートル走っただけで、いつも乗りなれたクルマのようにドライビングを楽しめることができた。視界の広さと視線の高さもあり、見切りがいいことから車両感覚がつかみやすく、大きさを持て余すことはなかった。ステアリング・フィールはかっちりしていて、小気味よくコーナリングできる。普通の走りではアクセルを大きく踏み込むことはないが、走りを楽しみたくてほんのちょっと踏み込めば、スーパーチャージャーがタイムラグなくエンジン回転を上げ、野太い排気音とともに体をシートバックに押し付ける。その加速感は鋭いが、制限速度をあっという間に超えてしまって、矛先をおさめるようにアクセルを戻すことになる。
ランドローバーブランドの中でも最上級モデルに位置するこのクルマは、もちろん高級感に溢れている。上質な素材を使った本革シートは硬めではあるが、ホールド感はいい。インパネ周りはダイナミックで力強いデザインでまとめられている。ゆったりと何時間でもドライブしていたい気分にさせられる。大きいボディの割には運転しやすいと感じたが、内装は、やはり広い。高額な車だが、こせこせとせずに大人の気分でゆったりツーリングを楽しめるSUVと言える。
このレンジローバー・スポーツSVRは2月に発売されたばかりの最新モデル。これから日本のクルマ好きをどう驚かせてくれるのか、興味が尽きない。