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2015年4月8日

【編集部より】新刊『自動車空力デザイン』の特徴をお伝えします!

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 本書は、自動車空気力学の専門家によって執筆、自動車デザインの専門家の監修により、学生の方や従事者の方はもとより、この分野に興味を持つ方に向けてまとめられました。著者の東大輔先生は、名古屋大学大学院から三菱自動車に就職、実際の自動車開発の現場を経験したあと、現在は教育・研究活動に邁進している教授です。

 クルマのスタイルの決定には、大きくわけて「デザイン」と「空力」が大きな要素となります。デザインや機能性のみを追求すると、空気抵抗が大きく燃費低下を招くなど、空力特性の良くないクルマになってしまいます。また、空力特性を優先したデザインを進めると、クルマはすべて似通った形となってしまう可能性があります。
 このふたつの要素が切磋琢磨することで、各メーカーは個性のあるスタイルを求めながらも、より空力特性に優れたクルマをつくることができることになるのです。
空力デザインの分野は、大学の工学部に進学すると学ぶことになる「4大力学(熱・流体・機械・材料)」のうちの「流体力学」を駆使するもので、かなり高度で難解な学問であるといわれています。この分野の専門書はすでに出版されていますが、「入門書」となるような書籍はまだ存在していませんでした。

 本書は、まさにその「入門書」となるべくまとめられた初めての書籍です。数式による解説を極力避け、オールカラーで数多くの写真や図版を掲載して、視覚的にも理解できるように配慮いたしました。加えてすべて見開きでその内容を解説するようにレイアウトしており、英語も併記しています。また、コンピューターによる技術支援システムの中で「流体解析」を得意するソフトウェアエンジニア集団として活躍し、そのクオリティーの高さから、国内外で高い評価を獲得し多くの技術賞も受賞している、クレイドル社の製作によるDVDも付録として添付されているので、空気の流れのシミュレーションを動画で見ることができ、理解をより促進します。

 また、教科書としての使用も考慮して、ページがしっかりと開くように、見やすさに配慮した特別な製本方法を採用しました。
 今後、空力特性は、環境性能により注目が集まることは疑いのないことであり、自動車空力デザインの研究はますます重要なものとなります。本書によって、この分野にさらに興味・研究を深めていただければ幸いです。

三樹書房 編集部

『自動車空力デザイン』 詳しくはこちら

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