3勝を挙げた23号車「XANAVI NISMO GT-R」の本山哲/ブノワ・トレルイエがチャンピオンに輝いたほか、最終的には9戦中7勝を獲得し、2008年のスーパーGTはニューマシン、R35型GT-Rのデビューイヤーにもかかわらず快進撃を果たしたニッサン勢。しかし、その後は無冠のシーズンが続いていた。2009年は計4勝、2010年は計2勝をマークし、タイトル争いを演じたが、あと一歩、及ばずに足踏み状態が続いた。
ニッサン勢が再び大きな飛躍を遂げたのが、2011年だった。同年は東日本大震災の影響により、第2戦の富士スピードウェイで開幕したが、NISMOの23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の本山哲/ブノワ・トレルイエが開幕ウインを達成。延期となっていた第1戦の岡山国際サーキットを制したのは、TEAM IMPULの12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラで、第4戦のスポーツランドSUGOではMOLAの46号車「S Road MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリがシーズン初優勝を獲得した。その後も23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の本山哲/ブノワ・トレルイエが第7戦のオートポリス、第8戦のツインリンクもてぎで2連勝を達成するなどGT-Rが計5勝をマークした。
その結果、計5回のポディウムフィニッシュを果たすなど、抜群の安定感を見せた46号車「S Road MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリがドライバー部門でチャンピオンに輝いたほか、23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の本山哲/ブノワ・トレルイエがランキング2位でフィニッシュ。チーム部門でもMOLAがチャンピオンに輝き、NISMOが同2位につけるなどニッサン勢が二冠を達成した。
その勢いは2012年も健在だった。シーズン前半こそ苦戦を強いられていたが、第5戦の鈴鹿サーキットでMOLAの1号車「S Road REITO MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリがシーズン初優勝を獲得。第6戦の富士スピードウェイではTEAM IMPULの12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが優勝、1号車「S Road REITO MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリが2位につけるなど、R35型GT-Rが1-2フィニッシュを達成した。そして、第7戦のオートポリスでは1号車「S Road REITO MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリがシーズン2勝目を獲得したほか、第8戦のツインリンクもてぎでも1号車「S Road REITO MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリが2位に入賞。シーズン後半戦で驚異の追走を見せた1号車「S Road REITO MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリがドライバー部門、MOLAがチーム部門で2連覇を達成した。
2013年はTEAM IMPULの12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが第3戦のセパン・インターナショナル・サーキットで優勝したものの、ドライバー部門、チーム部門ともにタイトル争いでは大きく後退した。
しかし、2014年は再びニッサン勢が躍進、トップ争い、タイトル争いの主導権を握っていた。
2014年のスーパーGTにはNISMOの23号車「MOTUL AUTECH GT-R」、TEAM IMPULの12号車「カルソニックIMPUL GT-R」、KONDO RACINGの24号車「D’station ADVAN GT-R」、MOLAの46号車「S Road MOLA GT-R」と計4台のR35型GT-Rがエントリー。
幸先の良いスタートを切ったのは、12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラで開幕戦の岡山国際サーキットで3位入賞を果たすと、第2戦の富士スピードウェイでシーズン初優勝を獲得した。
さらに第3戦のオートポリスでは23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリが初優勝を獲得したほか、46号車「S Road MOLA GT-R」の本山哲/柳田真孝が2位、12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが3位入賞を果たし、ニッサン勢が表彰台を独占している。23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリはその後も好調で、第5戦の富士スピードウェイで2位につけると、第6戦の鈴鹿サーキットでも2位入賞を果たすなどポディウムフィニッシュを重ねていった。
終盤戦においてもニッサン勢は抜群のパフォーマンスを披露していた。第7戦のチャン・インターナショナル・サーキットでもR35型GT-Rは安定した走りを披露しており、24号車「D’station ADVAN GT-R」のミハエル・クルム/佐々木大樹が2位、12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが3位に入賞した。さらに、最終戦となる第8戦のツインリンクもてぎでも23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリがポール・トゥ・ウインでシーズン2勝目を獲得した。
その結果、23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリがドライバーズ部門、NISMOがチーム部門でチャンピオンを獲得。ニッサン勢の強さを証明するシーズンとなった。








