2014年のスーパーGTで、23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリが2勝を挙げてドライバーズ部門でチャンピオンに輝いたほか、NISMOがチーム部門でチャンピオンを獲得するなど、R35型GT-Rを武器に圧倒的な強さを見せつけたニッサン勢。その勢いは2015年も健在だった。
2015年もNISMOの1号車「MOTUL AUTECH GT-R」を筆頭に、TEAM IMPULの12号車「カルソニック IMPUL GT-R」、KONDO RACINGの24号車「D’station ADVAN GT-R」、MOLAの46号車「S Road MOLA GT-R」と、計4台のR35型GT-RがGT500クラスにエントリーした。 開幕戦の岡山国際サーキットでは苦戦を強いられ、ニッサン勢の最上位は、12号車「カルソニック IMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラによる7位入賞に留まったが、第2戦の富士スピードウェイでは1号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリが予選でベストタイムをマークし、ポールポジションを獲得した。 2番手に続いたのは、12号車「カルソニック IMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラで、ニッサン勢が決勝のフロントローを獲得。この上位2台は決勝でも安定した走りを披露しており、1号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリがポール・トゥ・ウインを獲得したほか、12号車「カルソニック IMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが2位につけており、GT-Rが1-2フィニッシュを達成した。 続く第3戦のチャン・インターナショナル・サーキットでは、46号車「S Road MOLA GT-R」の本山哲/柳田真孝が素晴らしい走りを披露しており、予選3番手からの逆転でシーズン初優勝を獲得した。 さらに第4戦の富士スピードウェイでは、予選で6番手に出遅れていた24号車「D’station ADVAN GT-R」の佐々木大樹/ミハエル・クルムが逆転勝利を獲得したほか、12号車「カルソニック IMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが3位となった。12号車「カルソニック IMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラは、第5戦の鈴鹿サーキットでもニッサン勢の最上位となる3位で表彰台を獲得するなど、順調な戦いぶりを披露していた。
終盤戦でもニッサン勢は好調だった。第6戦のスポーツランドSUGOで46号車「S Road MOLA GT-R」の本山哲/柳田真孝が予選でトップタイムを叩き出したほか、決勝でも2位、それに続いて24号車「D’station ADVAN GT-R」の佐々木大樹/ミハエル・クルムが3位に入賞した。
第7戦のオートポリスでも12号車「カルソニック IMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが予選でトップタイム、1号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリが3番手タイムをマークすると、決勝では1号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリが逆転でシーズン2勝目を獲得した。 さらに最終戦となる第8戦のツインリンクもてぎでも、2連覇に挑む1号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリが猛威を発揮。雨の予選こそ12番手に大きく出遅れていたが、スタート直前に雨が降り、スタート後に路面が乾き始めた決勝ではジャンプアップに成功、2位入賞を果たした。この結果1号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリがドライバーズ部門で2連覇、チーム部門でもNISMOが2連覇を果たしたのである。
「ロニーが前半をがんばってくれたし、ピットワークもすごかった。後半はバックマーカーが絡んで精神的にもタフなレースになりましたが、王者らしい良いレースができたと思います」と松田が語れば、「スタート前に雨が降って、ウエットスタートになったことがチームとしてはラッキーでした。少ない雨量の時のレインタイヤのパフォーマンスを信じてフルプッシュできたことで戦略的にも楽になりました。次生くんの走りもすごかったね」とクインタレッリはコメントしている。
そのほか、12号車「カルソニック IMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラがドライバーズ部門で2位、TEAM IMPULがチーム部門で2位につけるなど、2015年もニッサン勢の強さが目立つシーズンとなった。





