第9回 2014年/ドライバーズ部門、チーム部門でチャンピオンを獲得

2025年2月27日

3勝を挙げた23号車「XANAVI NISMO GT-R」の本山哲/ブノワ・トレルイエがチャンピオンに輝いたほか、最終的には9戦中7勝を獲得し、2008年のスーパーGTはニューマシン、R35型GT-Rのデビューイヤーにもかかわらず快進撃を果たしたニッサン勢。しかし、その後は無冠のシーズンが続いていた。2009年は計4勝、2010年は計2勝をマークし、タイトル争いを演じたが、あと一歩、及ばずに足踏み状態が続いた。

ニッサン勢が再び大きな飛躍を遂げたのが、2011年だった。同年は東日本大震災の影響により、第2戦の富士スピードウェイで開幕したが、NISMOの23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の本山哲/ブノワ・トレルイエが開幕ウインを達成。延期となっていた第1戦の岡山国際サーキットを制したのは、TEAM IMPULの12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラで、第4戦のスポーツランドSUGOではMOLAの46号車「S Road MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリがシーズン初優勝を獲得した。その後も23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の本山哲/ブノワ・トレルイエが第7戦のオートポリス、第8戦のツインリンクもてぎで2連勝を達成するなどGT-Rが計5勝をマークした。
その結果、計5回のポディウムフィニッシュを果たすなど、抜群の安定感を見せた46号車「S Road MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリがドライバー部門でチャンピオンに輝いたほか、23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の本山哲/ブノワ・トレルイエがランキング2位でフィニッシュ。チーム部門でもMOLAがチャンピオンに輝き、NISMOが同2位につけるなどニッサン勢が二冠を達成した。

その勢いは2012年も健在だった。シーズン前半こそ苦戦を強いられていたが、第5戦の鈴鹿サーキットでMOLAの1号車「S Road REITO MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリがシーズン初優勝を獲得。第6戦の富士スピードウェイではTEAM IMPULの12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが優勝、1号車「S Road REITO MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリが2位につけるなど、R35型GT-Rが1-2フィニッシュを達成した。そして、第7戦のオートポリスでは1号車「S Road REITO MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリがシーズン2勝目を獲得したほか、第8戦のツインリンクもてぎでも1号車「S Road REITO MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリが2位に入賞。シーズン後半戦で驚異の追走を見せた1号車「S Road REITO MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリがドライバー部門、MOLAがチーム部門で2連覇を達成した。

2013年はTEAM IMPULの12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが第3戦のセパン・インターナショナル・サーキットで優勝したものの、ドライバー部門、チーム部門ともにタイトル争いでは大きく後退した。

しかし、2014年は再びニッサン勢が躍進、トップ争い、タイトル争いの主導権を握っていた。
2014年のスーパーGTにはNISMOの23号車「MOTUL AUTECH GT-R」、TEAM IMPULの12号車「カルソニックIMPUL GT-R」、KONDO RACINGの24号車「D’station ADVAN GT-R」、MOLAの46号車「S Road MOLA GT-R」と計4台のR35型GT-Rがエントリー。
幸先の良いスタートを切ったのは、12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラで開幕戦の岡山国際サーキットで3位入賞を果たすと、第2戦の富士スピードウェイでシーズン初優勝を獲得した。
さらに第3戦のオートポリスでは23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリが初優勝を獲得したほか、46号車「S Road MOLA GT-R」の本山哲/柳田真孝が2位、12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが3位入賞を果たし、ニッサン勢が表彰台を独占している。23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリはその後も好調で、第5戦の富士スピードウェイで2位につけると、第6戦の鈴鹿サーキットでも2位入賞を果たすなどポディウムフィニッシュを重ねていった。
終盤戦においてもニッサン勢は抜群のパフォーマンスを披露していた。第7戦のチャン・インターナショナル・サーキットでもR35型GT-Rは安定した走りを披露しており、24号車「D’station ADVAN GT-R」のミハエル・クルム/佐々木大樹が2位、12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが3位に入賞した。さらに、最終戦となる第8戦のツインリンクもてぎでも23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリがポール・トゥ・ウインでシーズン2勝目を獲得した。
その結果、23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリがドライバーズ部門、NISMOがチーム部門でチャンピオンを獲得。ニッサン勢の強さを証明するシーズンとなった。

2011年は46号車「S Road MOLA GT-R」の柳田真孝(1列目左端)/ロニー・クインタレッリ(1列目左から2人目)が躍進。第4戦のスポーツランドSUGOでの優勝を含めて計5回のポディウムフィニッシュを果たしてタイトルを獲得した。MOLAもチーム部門でチャンピオンに輝いている。  
2012年もカーナンバー1を背負う「S Road REITO MOLA GT-R」の柳田真孝/ロニー・クインタレッリがタイトル争いを支配。計2勝をマークし、ドライバー部門で2連覇を達成した。MOLAがチーム部門で2連覇を達成するなどニッサン勢の強さが目立つシーズンとなった。  
2013年は苦戦が続いたが、2014年のスーパーGTではニッサン勢が躍進している。12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが第2戦の富士スピードウェイで2位に入賞した。  
第3戦のオートポリスでは23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリがポール・トゥ・ウインで初優勝を獲得。  
第3戦のオートポリスでは優勝を飾った23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生(右から3人目)/ロニー・クインタレッリに続いて、46号車「S Road MOLA GT-R」の本山哲(左から2人目)/柳田真孝(左端)が2位、12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の安田裕信(右端)/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(右から2人目)が3位入賞。ニッサン勢が表彰台を独占した。  
23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリは中盤戦でも安定した走りを披露。第5戦の富士スピードウェイで2位、第6戦の鈴鹿サーキットでも2位入賞を果たすなど、タイトル奪還に向けてポイントを重ねていった。  
第7戦のチャン・インターナショナル・サーキットでは24号車「D’station ADVAN GT-R」のミハエル・クルム/佐々木大樹が2位に入賞。12号車「カルソニックIMPUL GT-R」の安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが3位に入賞するなどGT-Rがダブルポディウムを達成している。  
2014年の最終戦となる第8戦のツインリンクもてぎでは、23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリがトップ争いを支配。ポール・トゥ・ウインでシーズン2勝目を獲得した。  
2勝を含めて計4回の表彰台を獲得した23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の松田次生/ロニー・クインタレッリがドライバーズ部門でチャンピオンを獲得。チーム部門でもNISMOがタイトルを奪還するなど、2014年はNISMOが安定した強さを発揮していた。  
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